橋本ヒストリージャーニー【2018.8月号】

前回に引き続き、橋本南地区を巡るコースから橋本変電所、棒杭(地名標柱)をご紹介!

★橋本変電所

橋本変電所は国道16 号沿いにあり、大正12 年( 1923 )に送電を開始しました。
当時は甲信幹線と呼ばれており、ここで電圧を調整して東京・横浜へ電気を送っていました。
電圧を変圧する時に出る電熱を下げるため用水として深さ100m ほどの井戸を掘ったそうです。
この井戸水は、社宅や工事のために付近に住んだ人々、一般家庭へも給水されました。
また大山街道沿いに、蛇口が作られて通行する人も使えるようにしてあって、
大変喜ばれたそうです。
当時は変電所と言わず、スイッチを入れたり切ったりすることから「開閉所」と呼ばれていたとのことです

建設当時の橋本変電所(大正12年)

★棒杭(地名標柱・小山家道標)

江戸時代中期に盛んになった「大山詣で」の道中に設置された道標です。
「大山詣で」は庶民の物見遊山を兼ねた社寺への参詣の1つで、
その大山へ向かう道を大山道、大山街道と呼びます。
本来の道標は、区画整理により小山さん宅付近に移動していて、
右側に「北八王子道」
左側に「南あつぎ道」と記され、
裏面に「安政」
正面の下の方に「右大山みち田名○○」と彫られています。

この道標、橋本宿から上溝方面に行くか田名方面に行くかの分岐点に建っていて、
田名の人々が宿場にお客を呼ぶために、
「田名が大山詣での近道」である旨をこの道標に書き入れて
建立したのではないかと言われています。

この道標が元々あった場所には、市が設置した地名標柱があります。

塚田医院前の棒杭の地名標柱

小山さん宅にある棒杭の道標

 

【出典】

橋本の歴史ガイドブック
橋本の文化財お散歩マップ
(お散歩マップは橋本公民館で無料配布しています)

【協力】

橋本の歴史を知る会

【橋本ヒストリージャーニー】
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