こんな所に歴史発見【2015.6月号】
なんで、こんな所からこんな物が?という経験はないだろうか。
それは、ここ橋本にもありました。
なんと、国道16号沿いの橋本神明神社から丑の刻参りの跡が発見されていたのです。
かつては、伊勢の神宮詣での人々が旅の安全を祈った事から
『お伊勢の森』とも呼ばれていた神明神社。
その本殿の裏には根から二股に分かれた杉の御神木がありました。
そして周りには樹齢四百年を超す大松が生い茂り、
昼でも尚暗い神域を成していたとあります。
しかし森や参道の木々は昭和34年の伊勢湾台風で倒れたり、古枝が折れたり
危険な状態であった為処分されてしまいます。
その後も松毛虫の蔓延や、諸々の自然現象が松の老齢化に拍車をかけ
大部分が枯れてしまいます。
御神木も、大切に保護されていましたが国道16号線の開通後、
排気ガス等の公害を避けられず枯れてしまいました。
その伐採の際、幹に五寸釘が数本打ち込まれているのが発見されたそうです。
神明神社は戦国時代の一五六九年の建立とされていますが、
一八四三年の橋本大火により貴重な記録の全てが焼失し詳細は明記されていません。
どの時代の跡なのか不明ですが、
ひと気がない事で呪いに利用されてしまった御神木は
開発で人の目につくようになり呪いの利用はなくなりましたが、
枯れてしまうという皮肉な結果となってしまいました。
伐採後の切株は今でも残っていて注連縄が張られ大切に保護されています。
byまー
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