さいじき【2017.2月号】

〜女の子の成長を祝う 3月3日は桃の節句〜

暖かな日差しで春の息吹を感じ、人々の門出や成長を祝う行事を目にすると、
春への移ろいを肌で感じる方も多いだろう。

今回はそんな成長を祝う行事、『桃の節句』に触れてみたい。

平安時代の京都では宮中の雅な遊び事として、
人形を飾る「ひいなあそび」という文化がある一方で、
古来中国では3 月3 日を示す「上巳(じょうみ)の節句」の日に川で身を清め、
厄災を祓った後に宴を催す文化があった。
諸説あるが、桃の節句はこの上巳の節句を起源とする説もある。

この2 つの文化が結び付き、
厄災避けに、人形を川へ流す 「流し雛」が誕生したと言われている。

その後、雛人形は、「遊び事」から「儀式事」へと昇華し、
守り雛として祀られるようになった。

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江戸時代に入ると、段を組んだり、豪華な飾りを施して、
より重宝されていったようだ。
そして、京都の御所で盛大な「ひな祭り」が催されて以降、
庶民の間にも浸透し、現在の雛祭りの原型となっている。
桃の節句の歴史を紐解くと、雛人形は深い役割を担っていたことが解る。

相模原市の「相模田名民家資料館」では
そんな歴史を垣間見られる「ひな人形展」が
2 月初旬から3 月の桃の節句に開催されており、
明治時代からのひな人形を鑑賞することができる。

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ひな人形の歴史に思いを馳せ、女の子の成長を厳かに祝いながら、
家族で「相模田名民家資料館」に足を運んでみてはいかかだろうか。

by  なおや

~【さいじき brought to you by めぐり報~