はしもと人を発見!【2017.2月号】
〜着飾るだけじゃない!?
着物の意外な一面に迫る!!〜
キモノ ワールド ライフ・パーソナル着物スタイリスト
齋藤 優見さん
豪華な刺繍の打ち掛けはガウンとしてドレスの上に羽織っていた?
これは十九世紀中頃、欧州を席巻した日本文化のムーブメント、
ジャポニズムの中で貴族にもてはやされた着物の着方の一例。
「着物は、とてもリラックスできる服だから流行ったんです」
と教えてくれたのはパーソナル着物スタイリストの齋藤 優見さん。
パーソナル着物スタイリストとはカウンセリングを重ね、
その人のTPPOS 、理想の自分、姿、性格を分析して
小物、メイク、ヘアーメイクまで着物でトータルコーディネートし、
その人にあったものをマッチングさせていくというもの。
「外見だけを、先に作っちゃうと一気に達成したように見えるけど、
実際はギャップがありすぎて、ごちゃごちゃになっちゃう。
今の自分と最終的な理想の自分との折り合いをつけて
少し先の未来を見ながら、着物を着ていて心地の良い状態に持っていく」
と、その人を最大に引き出すカウンセリングを重要としている。
その活動は相模原のマリンバ奏者、
松本 律子さんのライブ衣装のスタイリングなど多岐にわたる。
そんな優見さんは
「着物は、その人のコミュニティーを広げるツールと考えている」と話す。
それはバルセロナを浴衣で歩いた時。
異国ということもあり、周りに人が集り、写真を撮られ、
質問が飛び交う状況となった。
「着物には力がある」
着物を通じた会話や人との繋がりの中で、
優見さんは着物がコミュニケーションツールになると感じた。
その思いが、在スペインの日本人のみならず、様々な国籍の外国人、
総勢500名を超える着物クラブを主催するまでになった。
着物で繋がれたコミュニケーションは
着物の奥深さを知るきっかけを作り、
それが知識として蓄積される。
その知識は教養となり素敵な着こなしを覚え、
また着物が着たくなる。
特別な場面での着物にとどまらず、普段着になると優見さんは感じている。
それは着物を着ていた時代の日本文化と折り重なっていた。
そんな素敵な着こなしには
着物、帯、小物の色や柄、髪型、メイクまでに
その人が紡ぐストーリーが出てくると話す。
優見さんは今年、着物の拠点となるスタイリングルームを東橋本に構える。
着付けも兼ね備える「キモノ ワールド ライフ」のオープンは3月13日。
優見さんはここから橋本で日常的に素敵な着物姿が増えいく事を目指している。
byまー/写真:常盤 真
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