「障害のある子の親なきあとのお金の話」セミナーを受けて

スタッフ高橋です。

先日、鹿内幸四朗講師によるセミナーを受けてきました。

 

専門用語を使わない

障害のある子の『親なきあと』の『お金』の話

~親として『行動』したこと『サキヨミ』すべきこと~

 

 

「親なきあと」とは・・・

私は親が亡くなってからのことだと思っていましたが、それだけではありませんでした。

ここでいう「親なきあと」とは、親が認知症になった時もそう。

つまり、「親として機能しなくなった時」のことをいいます。

 

冒頭で哲学者ニーバーの祈りを紹介されました。

「変えられないものを受け入れる冷静さ、変えられるものを変える勇気、その2つを見分ける知恵」

まさに今それを兼ね備えるべきなのだと思います。

障害を持って生まれてきた子どもを持つ親が、親としてすべきことはなにか。

ダウン症の娘16歳の父親でもある彼は、親なきあと、我が子の幸せで豊かな人生って何だろうと考えました。

彼の親心から生まれた「僕ならこうする!」は多くの方の気づきになったのではないでしょうか。

 

民法(相続法)は学校では教わらないためよく知られていませんが、38年ぶりに改正されました。

日本の文化にまだ根付いていない遺言。

残される家族にとって遺言は、彼らに配慮された政策であります。

また、遺留分(法定相続分)とは何なのか、もめないためにどう対処していくのか。

この遺留分を理解していないと、

離婚の時限爆弾とも、子供のいない夫婦の落とし穴にもなりうることから、

遺留分を理解して遺言を作っておくことの大切さ、

そしてその遺言がいかに有効かを学ばせていただきました。

 

2000年介護保険制度とともに生まれた成年後見制度が、

精神病、認知症、知的障害もすべて同じように運用されているのはおかしいという。

選択する制度により、子どもの生活の質、費用も変わってきます。

残された子どもがお金を使えるか使えないかも大きい。

子どもが未成年であれば結べる親心後見。

では成人してしまったらどうするべきかなど、

後半時間が足りず端折り気味ではありましたが、

内容的に2時間では足りない印象を受けました。

 

法律は弱い者を救うものではない。法律は、法律をわかって使える者の味方である。

 

包み隠さずはっきりと物申す鹿内講師のセミナーは、

聞いていて気持ちがいいものであり、

きれい事だけを語らない言葉にこそ、

彼の真に伝えたいことがあるのだと思いました。

 

 

【講座のポイント】

1.民法大改正(相続)

2.2つの「80:50」問題

3.不健康期間と公正証書

4.不動産のこと

5.遺言のこと

6.生命保険のこと

7.相続税のこと

 

【講師紹介】

鹿内幸四朗

■日本相続知財センター本部・札幌 専務理事

■相続知財鑑定士・相続診断士

 

親なきあと問題のみならず、

相続対策の専門家として、

セミナー受講者は全国に3万人を超えており、

「専門用語を使わない」セミナーとカウンセリングには定評がある。

「争族・あらそうぞく」にならないための

「相続の予防医学」を全国に広めている。

ダウン症の娘16歳の父親でもある。

北海道出身。東京在住。